クリニック向けサプリ製造の注意点

平成26年(2014年)8月28日、厚生労働省医政局総務課より、都道府県・保健所設置市・特別区の医療担当部(局)担当者に対して、「医療機関におけるコンタクトレンズ等の医療機器やサプリメント等の食品の販売について」の通知が行われて以降、クリニックなどの医療機関でサプリメントの販売が盛んに行われるようになりました。

医療機関において、患者のために、医療提供又は療養の向上の一環としてコンタクトレンズ等の医療機器やサプリメント等の食品の販売が可能であること
を明確化し、周知を行う。



そして、サプリメント販売が盛んになると共に、オリジナルのサプリメントを製造される会社(クリニックのMS法人)も増えてきています。

NMN・プラセンタ(エクソソーム)・リジン&パントテン酸カルシウムリポソームビタミンCなど、クリニック特有な人気素材も存在します。

一方、以下のような注意点・留意点も存在します。

1. 販売者について
2. 通販について
3. 卸商品購入とオリジナル商品製造の分岐点
4. イニシャルコスト
5. 未承認医薬品との違い

本ページでは、それらを細かく紹介しておりますので、是非、参考にしていただけますと幸いです。

また、クリニックのサプリメントビジネスは、いくつかのセオリーを守れば、かなり高い確率で成功できるビジネスです。
本ページの最後に、「1クリニックでも成功できる方法」として、弊社のノウハウが紹介されております。
そちらも、是非、ご一読いただければと思います。

販売者について

オリジナルのサプリメントを作る場合、食品表示法の観点から販売者を表示する必要があります。
販売者は、法人であることが望ましく、MS法人を利用されるケースがほとんどです。

一方、法人をお持ちでない場合、個人名(例:院長)を販売者として表示されるケースもございます。なお、医療機関以外の場合、屋号も用いることができるのですが、薬機法などの観点より、クリニック名などの屋号は利用できません。

サプリメントを販売するのに、免許や資格は必要ですか?

また、この販売者に限らず、商品には、食品表示法に則った表示を行う必要がございます。加えて、薬機法や景品表示法などの関連法規にも抵触しない表示が求められます。
この表示に関しては、商品化の際、弊社でサポートさせていただいております。

通販について

通販は、販売者に利用されている法人名義では可能ですが、クリニック名義ではできません。ご注意くださいませ。

特に、広告媒体を用いた通販を行う場合、特に注意が必要です。クリニックとの関係性は、行政から指導を受ける可能性がございます。

例えば、近年、規制の緩いネット通販で、医師を用いたサプリメントの広告も目にするかもしれませんが、厳密には、医薬品等適正広告基準(厚生労働省)の観点からNGです。

卸商品購入とオリジナル商品製造の分岐点

原則、弊社におけるオリジナル商品の最小ロットは、500個(ニコチンアミド・モノヌクレオチドに限り300個)以上と設定させていただいております。製剤の最小ロットを加味すると、650個が最低ロットになるケースが多いです。

この数量を1年間で販売する場合、月間約54個、賞味期限の年数である2年間販売する場合でも、月間約27個のペースで販売していく必要がございます。
社販価格を設けてクリニックなどで働く方々でも消化すれば、より早く消化することができます。

【月間30個】を販売できるかが、オリジナル商品を製造するか?の分岐点となります。

この30個という量は、販売体制が整っているクリニックで問題になることのない数量です。弊社顧客の約8割が、1年半以内に売り切り、リピート製造されている実績がございます。

オリジナル商品は、販売価格も原価率も、自由に設定することができます。原価率を15~25%くらいに設定されるケースがほとんどです。
一方、卸商品の多くは、少量で購入できても、希望販売価格の50~70%の仕入れ価格となり、利益率も、30~50%低くなってしまいます。

オリジナル商品での展開は、利益率も高くなりますが、在庫リスクも生じるのです。
その点をご理解いただいた上で、商品化を進めていただければと思います。

1クリニックでもサプリ販売で成功する方法(成功事例紹介)

イニシャルコスト

オリジナルサプリメントを作る場合、初回生産時、以下のようなイニシャルコストがかかります。

・試作代
・パッケージデザイン代(デザインはお客様で行うことも可)
・パッケージの製版代
・栄養成分分析代



オリジナルの商品は、お客様独自の商品設計です。製剤性の確認や栄養成分分析を行うため、試作(試作品の作成)を行う必要がございます。
使用する原料にもよりますが、2~10万円くらいを目安に、開発に伴うイニシャルコストが発生するものとお考えくださいませ。

パッケージデザインに関しては、商品名だけの極シンプルなものであれば、費用が発生しなきこともございますが、デザインにこだわられ、デザイナーにデザインを依頼する場合、デザイン代が発生いたします。
また、ラベルや化粧箱など作成する場合、初回印刷時、製版代やフィルム代などのイニシャルコストが発生いたします。

次に、食品表示法に則って表示を行う必要があるため、ビタミンやミネラルなどの栄養成分を強調表記する場合、その栄養素の分析も必要になります。

これらイニシャルコストは、1回目の製造時にのみ発生し、2回目の製造時には発生しないコストです。
例えば、1生産ののランニングコストが70万円でも、イニシャルコストが15万円ほどかかるケースもございます。原料コストが高いニコチンアミドモノヌクレオチドなどのサプリメントの場合、イニシャルコストの試作費は、必然的に高くなってしまいます。
このイニシャルコストを何回の生産(何年間)で回収するかも考えて、販売計画を練る必要があるのです。

未承認医薬品との違い

サプリメントと未承認医薬品は、異なるものです。詳細については、以下ページをご参照くださいませ。

未承認医薬品の販売とリスク

バルク製品の小分け販売

クリニックのサプリメント販売では、バルク製品を仕入れて、クリニックで小分け包装し、販売されているケースがございます。

バルク製品の小分け販売

上記ページでは、その際の注意点や関連法規の情報をまとめております。
是非、参考にしていただければ幸いです。

1クリニックでも成功できる方法

実際、失敗されるクリニックの多くは、ごく当たり前の販売施策が行われていません。
クリニックのサプリメント販売では、いくつかの鉄則がございます。この鉄則を守ることが重要です。

1. 販売商品は、多くても3品まで ⇢ 販売オペレーションが複雑化するため
2. 医師からコメディカルのバトンタッチが必須
3. 最終的にはコメディカルのやる気演出が決め手

  ↓ より具体的に説明
1クリニックでも成功できる方法

弊社の販売ノウハウが紹介されております。実行すれば、かなり成功確率が高まります。
弊社の顧客には、1クリニックで年間1万個以上販売しているクリニックも存在します。上記のような地道な施策が実行されています。
是非、参考にしていただければと思います。

健康食品、サプリメント、美容ドリンク、ゼリーのOEMのお問い合わせはこちら
受託製造フローFAQ(よくある質問)
健康食品サプリメントOEM製造に戻る